第94回モーニング・ビジネス塾 講師:日本戦略情報研究所 代表 林 文隆様(はやし ふみたか)
テーマ:『トランプの出現!』
-政策と実行の可能性-
トランプの選出されたアメリカの情勢
トランプが言っている政策は実行可能なのか
日経スタッフ専任講師、日本能率協会選任講師を経て、
現在、みずほ総合研究所講師、ジェイテックス・マネジメントセンター講師、
日本戦略情報研究所長。
昨年11月に行われた米大統領選挙では、共和党ドナルド・トランプ氏が
劣勢予想を覆して歴史的な勝利を収めました。
トランプ大統領の政策によって世界はどう変わるのか?
日本はどうなるのか?今回の講演では、トランプ氏が選出された
アメリカの情勢や今後の政策とその実現性についてお聞かせいただきました。
トランプ次期大統領は、減税や公共事業、金融制度の規制緩和、
米製造業の強化や歳出削減、オバマケア廃止、TPP脱退、
保護主義などを選挙で公約したが、政策の実現性と実行は、
閣僚が揃い就任後、5月頃にならないとハッキリしません。
彼の公約では、結局、ウォール街と大企業、金融業をますます
豊かにして、彼を支持した貧しい白人を裏切る可能性があります。
その時、支持した中西部の白人は、銃で武装しているだけに
とんでもない事が起こるかもしれません。
トランプ氏は政策が失敗したら責任を他の国になすりつける
可能性もあります。
選挙中の彼は暴言を吐いていましたが、国際政治の無知、
経済活動の無知をさらけ出していました。
大統領就任後、トランプ氏の幕僚が修正していくと思われますが、
政策は不透明で目をこらして注意深く見守るべきです。
共和党による財政は、「小さな政府」と言われ、国民は自己責任と
自助努力志向で、個人主義型な自由主義です。
「困ったときには助けて貰える」という国家の支援が必要です。
トランプ出現で長期的には米国は衰退して行く可能性が高いと見ています。